ものづくりへの想い
一貫したものづくり、それが私たちの製作の基本です。
そうすることで作品への想いを貫くことができるのです。
鉛筆ほどの根から漆の苗木を育て、それを畑に植栽して10年間育て上げ、漆を採集しさらに精製して塗料としての漆を作る。
良質な木材から木地を製作し、漆を塗って仕上げる。作品への思いを貫くために最初から最後まで一貫製作にこだわって仕事をしています。
また、自分が使いたくなるものを製作することも、健康的なものづくりには欠かせない大切なことと考えています。
どこまでも貫き通す
木の素材は丸太の見極めから、
漆の樹液は苗木を育てるところから。
工房には製材された板がたくさん桟積されています。丸太を選び必要な木目や厚みに製材し、充分に乾燥された良材から作品が生み出されます。また後継者不足を目の当たりにして始まった漆掻きですが、今では苗木から漆の木を育成し自らの漆の木で漆掻きをすることが循環の目標となっています。
辻󠄀 徹 略歴
- 1963
- 北海道札幌市に生まれる
- 1990
- 東京藝術大学大学院漆芸専攻修了
- 1991
- 高岡短期大学木材工芸専攻研究生修了
第1回井波国際木彫刻キャンプ(富山) - 1994
- 高岡クラフト展(~1997)
- 1996
- 中日現代漆芸交流展(台北)
高岡クラフト展 奨励賞
有限会社ウェアウッドワーク 設立 - 1998
- 茨城県芸術祭 奨励賞
- 2006
- 伝統工芸新作展 新人賞
漆芸の現在展(上野芸大美術館) - 2008
- 工房独自の漆掻きを開始
- 2010
- 大子漆八溝塗 器而庵 設立
- 2013
- 伊勢神宮式年遷宮御神宝調製
- 2015
- 国土緑化推進機構 森の名手名人認定
- 2019
- 文化庁長官表彰
日本工芸会 準会員
茨城工芸会 委員
茨城県美術展覧会 会員
日本文化財漆協会 常任理事
大子漆保存会 監事
八溝塗研究会 会長
常陸大宮市文化財保護審議会 委員
宇都宮大学 非常勤講師